レンブラント・フェスティバル – ライデン Leiden

ハーグとアムステルダムの間ぐらいにあるライデン市、オランダ最古の国立大学?ライデン大学で有名ですね。この最古説には異論もあるようですが、少なくとも世界で初めて日本学科ができた大学であるのは確かなようです。
シーボルト・ハウスというのはその名の通り、シーボルトがシーボルト事件(日本地図持ち出しが見つかった事件ですね)で国外追放になり帰国した後に住んでいた家で、今では彼が持ち帰った工芸品や動植物の標本を常設展示する日本博物館です。上の階の特別展示は季節ごとに変わり、今は大正や昭和初期の頃の「新版画」展でした。
古い街並みに、しかも運河があちこち通っているので住民もみな路駐。狭い道の両側にひたすら縦列駐車で車が並んでいる光景は、懐かしのワシントンDC以来です。中心部から徒歩で10分程度の場所に広い公共駐車場あるので、そこから運河沿いに街を散策しました。
天気は最近はずっと日中も20〜23度で、晴れていても過ごしやすく街は観光客でとてもにぎやか。水路という水路にはプライベートのボート遊びや観光客向けのツアーボート、そこにカヌーやらSUPやらまで楽しそうに漂っているので、地上も水上も活気と初夏の朗らからに満ちておりました。
街の中心まで来てところで、前方橋のうえに行き交う人々が特別にぎやかで、フェンスで道を封鎖している様子。歩行者天国かなにかになっているのかと近づくとフェンスに「ここから向こうは17世紀です」との看板。そして、観光客の群れの中にオランダ絵画に出てくるような村人の衣装を身に着けた人たちが、大勢歩きまわっていました。
お祭りかな思いながら人の流れにのって広場に行くと、扮装した人々の数人が突然こちらの方で何やら寸劇を始めたかと思うと、あちらの方でもまた別の寸劇が人混みの中、むしろ人混みを上手く利用して進行中。そして、オランダ語がまったくわからない私ですら、「レンブラント!」と寸劇の人たちがそのうちの一人の青年に呼びかけているのはわかりました。
この日のこのお祭りはまさに「レンブラント・デー」そして、ウィキペディアさんで調べると、ライデンはレンブラントが生まれ育った街だったのでした。
扮装している人たちは、寸劇の人たちは役者さんのようですが、他の方たちはエキストラ、たぶん地元の人。でも、自分がなっている人物がどういう仕事や地位の人かなどは熟知していて、たまたま話しかけた女性たちは「奉仕活動し共同生活を送る独身(未婚または寡婦)女性のグループ」でした。

レンブラント・デーの会場になっている街路を歩き回って堪能した後は、「シーボルトハウス」へ。
FB友達のイボンヌが『TOKIKO』という実在の日本人女性の本を出版し、ブックトークがこの日行われていたのです。
ちなみに、彼女が以前自費出版した四国遍路の回想記が、その後の怒涛の如く四国に現れた外国人遍路でオランダ人が一大勢力を成していたことの一因でもあるそうです。ブックトークを終了するのを待つ間に展示を見て回りました。私的にはけっこう貴重ではと思ったのは、今や絶滅したニホンカワウソの剥製でした。
ブックトークを終えたイボンヌと、1時間半ほどおしゃべりしたところで、シーボルトハウスを後にして再び市街地散策へ。アイスクリームのお店では、レモンアイスとキュウリのシャーベットを食べました。
ライデン市街地には、この他国立民族博物館や自然博物館などもあるようです。大学の天文台ではかつてアインシュタインが研究していたこともあるとか。もちろん小さなレンブラント美術館もあるようだし、何より街並みがとてもきれい&随所とてもDCっぽいので、また来ようと思います。