オランダ中部の広大な森林地帯にある小さな村ガーデレン Garderen の『Du Duintjesトレイル』を歩いた。
サマータイムも終わり、最近はようやくオランダ11月として「それらしい」天気が続くようになった。すなわち毎日曇って寒く、一日最低一回は雨が降り、急速に秋が過ぎ去り冬はすぐそこに来ている。この日も気温は9℃だが、風があるため体感は4℃となっていた。
Du Duintjes とは The Dunesという意味だ。Duinが砂丘で、そこに「小さな」という意味を加える「je」が付き、最後に複数の「s」が付くので、「ちっちゃな砂丘がいくつもある場所」という感じだ。
ここは、8月の終わりに歩いた国立自然公園デ ホーヘ フェルウェのすぐ北側にある地域だ。
Garderenは小さな村だが、オランダ人が週末やバケーションを自然の中で過ごすための軽易な別荘村がいくつもある。私達もそんな小さな貸別荘を週末だけレンタルし、とても静かな時間を過ごせた。
広葉樹林がほとんどなので、地面は様々なカシやナラの落ち葉で覆われている。ほぼ7〜8割葉が落ちてしまったような今でさえこの美しさなので、1〜2週間前ならば森全体が完全に黄金色に包まれ、息を飲むような光景だっただろう。ところどころは常緑の針葉樹林で、その濃い緑が良いアクセントになっている。一年で一番湿っぽい時期なので、苔がとても元気だ。濃い緑の苔が目立つが、その横に黄緑の水苔もたっぷり水を含んでツヤツヤとしている。
湿っぽければ、きのこ類だってもちろん大張り切りだ。
小さな砂丘の森と言う名の通り、枯れ葉の下は砂地。森がなければ、海岸近くで見るような小さな砂丘がポコポコとしている地形なのだろう。そのお陰で、ひたすらまっ平らな土地オランダで極めて貴重な高低差がトレイル上に存在する。たとえささやかで短かろうとも坂は坂。登り坂と下り坂を歩くことが嬉しいと思える国オランダ。
6kmと散策には手頃な長さなので、週末なのもあり、ひっきりなしにカップルや家族や友達連れのグループとすれ違った。
都市の方にいると忘れてしまいそうになるが、本来伝統的なオランダ人というのは森や草原、自然の中を気軽に散歩するのが大好きな人たちなのだ。
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