登山・ハイク用品は、欧州ブランドでも日本で購入が結局お得

欧州最大規模のショッピング・モールがオランダに

オランダ国内最大、なんならヨーロッパでも最大規模だというショッピングモール、Westfield Malls of the Netherlandに行った。

金曜夜や土曜日なら、もっと混んでるのだろうか

ウェストフィールド?アメリカの大型ショッピングモールでとてもよく聞いた名前ではないか?と思った通り、同系列のショッピングモールで、内装や構造もアメリカで見た大型屋内ショッピングモールそのものだった。

グミで有名なHariboの専門店。日本では売られていない種類もたくさん

ただし、「オランダ国内最大」「ヨーロッパ最大規模!」という言葉で期待をウキウキと膨らませすぎてはいけない。超大型イオンや東京・大阪などの日本中の主要大都市にある上にも高く横にも広く広いショッピングモールや郊外の巨大アウトレットモールの数々に慣れきった我々日本人には、正直「え…これで?」と呟いてしまう程度の大きさと店舗数なのだ。

いや、きれいなモールではある。きれいなのは確かにきれいなんだ!

オランダ国内ではここの他にはアムステルダムでしか見られないようなブランド(ハッキリ言うとアメリカン・ブランド)が数多く入ってるので、貴重感はある。
個人的に大興奮したのは Bath & Body Works が入っていることだった。アメリカから帰国して以来、久しぶりに好きでいつも使っていた香りのハンドソープを、しかもちょうどセール対象品のお得なお値段で買うことができた。ここでうっかりユーロ価格を日本円換算したり、なんなら米ドル換算してはいけない。たかがハンドソープになんという値段を払っているのだと背筋が凍る羽目になってはショッピング気分は大無しだ。

日本での人気ぶりとは逆に、本国ではとても地味な扱いのミッフィー。本当の名前はNijntje ナインチェ

オランダのキャンプ・ハイキング用品店事情

Bever というオランダの代表的なアウトドア・ハイキング用品のチェーン店も入っていたので、オランダのハイキング・キャンプ用フードをいくつか購入した。

フリーズドライ2パックに、ビスケット2種。モンベルのリゾッタやソイジョイはサイズ比較用に。

国土全体の70%がゼロメートルまたはゼロ以下という究極の平地国にもかかわらず、アウトドア・ハイキング用品店はけっこう充実しているオランダ。チェーン店では、この『Bever』の他に Outdoor XL という大型店がある。『Outdoor XL』は一般的なキャンプ用品が主で、登山用品はやや少なめかなという印象だ。
もちろんフランス発祥の Decathlon デカトロンは言わずもがな、あちこちのショッピングモールというモールにある。

非チェーン店では、世界遺産の風車群キンデルダイクの近くにある Antilope outdoor、ユトレヒト郊外の Zwerfkei Outdoor & Travel Centre はまさに登山用品店で、規模も大きく品揃えも充実していた。

ただ、不思議なことにどんな品揃えの良い店でもKarrimor カリマー のギアを見たことがない。英国ブランドだからヨーロッパでも普通にあるだろうと思っていたのが、全く無い。ショップの知識豊富なスタッフに聞いても、もちろんブランド名は知っていたが「こっちでは見たことない」という返答だった。

結局、日本での販売価格のほうが安い

気になる価格はどうだろうか?日本より高いのか安いのか?
ユーロ価格を日本円に換算すると実は同商品の日本での一般的な販売価格の方が、安い

ヨーロッパ・ブランドなら日本への輸入に関わる送料やら手数料がかからない分安くなるのでは?と甘い予想をしていたのは、まったく間違いだった… 

物価自体がオランダは日本より遥かに高い(その代わり給料も確かに高い)ので、円安の今、日本円にはとても不利だ。

オランダの最低時給は、時給11.26ユーロ(約1580円)※ 21歳以上の成人が1週間36時間労働の場合
スーパーのレジ打ちだろうとマックでバイトだろうと、最低でも時給約1600円なのだ。

どこのマクドナルドでも店頭にスタッフ募集の広告がある。日本でも高校生の賃金は成人のアルバイトよりも低いが、こちらでは1歳単位で年齢別に細かく時給が設定されている。(jaar は「~歳」、per uur は per hour「時給」)

では一例を見てみよう。

SEA TO SUMMIT シートゥーサミット のアイマスク。
日本価格1650円 vs オランダ価格15.95ユーロ(約2230円 ※2022年7月25日時点)

SEA TO SUMMIT シートゥーサミット の軽量速乾タオル(Lサイズ)
日本価格2200円 vs オランダ価格19.95ユーロ(約2790円 ※2022年7月25日時点)

しかも、これらを日本のクレジットカードやデビットカードで購入した場合、当然ながらここに更に手数料が加算される。

日本未発売・旧モデルが入手できたりするのは利点

一つだけ良い点を上げるなら、ヨーロッパ・ブランドの衣類で日本未発売のモデルや、日本ではもう完全売り切れになっている古いモデルがセール価格でまだ販売されていたりする場合があるところだろうか。
当然、どこの店でどんな品がセールになっているかはまったくの運なので、「自分の欲しいものがあったらラッキー』ぐらいの気持ちでいなければならない。

Arc’teryx の旧モデル・Serres Pants
Fjällräven の日本未発売(2022年7月25日時点)のサマードレス

結論:ギアは日本で買って持って行くべし

ヨーロッパに登山やハイキング目的で来るならば、ギアや衣類はできる限り日本で用意して飛行機に積んで持ってきた方が、結局圧倒的に安いことがわかった。

現地調達は食料品など、日持ちがしない最低限度にとどめておいた方が良い。ただ、数日分の食料を持ち歩く長距離ハイクでのフリーズドライの食料などは、こちらで売っているものは日本人の好みには合わない料理ばかりで、美味しい五目ごはんなどはもちろん無い。チョコレートやナッツ類はふんだんにあるので、現地調達をおすすめする。

オランダの代表的スーパー「Albert Heijn」のインスタント麺やスープの棚。ここはかなり充実している方の店舗で、カップヌードルや出前一丁はたいていは2種類程度しか置いていない。(もちろん醤油味は無い)カップ麺のカップは日本の物より遥かに固くしっかりとしたプラ製
モンブラン山麓の街シャモニーで購入したドライフリーズ食品とバー&ナッツ類

また、ヨーロッパではビジネスホテルやちょっと良さげなホテルでもシャンプーや石鹸、歯ブラシなどのアメニティがないのが当たり前で、特に最近は「環境問題を考えて」を口実にしてこれまでアメニティーがあったホテルからもどんどんどんどん消えている。

100円ショップなどもちろん無い上に、トラベル用小分けボトルも、ゴツくてむしろ邪魔な形状のものばかりしか手に入らないので、その類の物も日本の方が種類も豊富で安い。ー あらゆるものをとにかく小さく軽くすることにかけて、世界で日本人に叶う者なし!

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